Future Technology

50年後の世界を実現する
「近未来の技術」

パビリオンで描く未来社会の技術予測

パビリオンでは、人間の可能性を拡げる「ロボット・AI技術」、健康寿命を拡げる「医療技術」、自然との調和を拡げる「環境・エネルギー技術」を通じて、私たちが歩む未来の姿を描く。

ロボット・AI技術による技術と
人間の融合

ロボットとAIは進化し、やがて人間の能力さえ超えていく。BMI技術により、念じるだけでアバターを自在に操るだけでなく、人間同士の意識レベルの融合も進む。テクノロジーとの一体化が人間の可能性を拡げていく。

医療技術で実現する自由な生き方

医療技術の革新は、人間を肉体の制約から解放する。遺伝子制御技術の進化で老化の治療や弱った臓器の再生を実現し、 人工授精や人工子宮の技術が妊娠出産さえ担う。医療の進化によって人生の選択肢は劇的に広がる。

環境・エネルギー技術による
自然との調和

自然界は驚くほど効率的な物質生成や環境制御の仕組みであふれている。計測技術と量子コンピュータによる解析技術でこれらの仕組みが解明され、人工環境が従来の自然を超えて機能するようになる。また安全で無尽蔵な核融合エネルギーが社会を支える。

Research

タイトル
説明
情報元

誰もが活躍できるアバター共生社会の実現

  • サイバネティック・アバター(CA)
  • アバター共生社会
  • 遠隔互助社会

人に寄り添い、思いやりのある対話ができる存在となったサイバネティック・アバター(CA)により、人々は時間や空間の制約から解放される。育児や家事に携わる人々、高齢者など活動に制限がある人々も、CAを通じて社会参画が可能だ。CAによって人間の能力が拡張され、誰もが活躍できるアバター共生社会が実現する。

情報元

JSTムーンショット型研究開発事業 目標1 研究開発プロジェクト
https://www.jst.go.jp/moonshot/program/goal1/11_ishiguro.html

大阪大学大学院 基礎工学研究科 石黒研究室
https://www.irl.sys.es.osaka-u.ac.jp/home

身体の制約をなくすBMI-CA

  • ブレインマシンインターフェース(BMI)
  • サイバネティック・アバター(CA)
  • 遠隔互助社会
  • 能力拡張

脳と機械をつなぎ、考えただけで機械を動かせるブレイン・マシン・インタフェース(BMI)。この技術をサイバネティック・アバター(CA)に組み合わせ、脳の活動情報だけによらず、視線、心拍、発汗など人から取得できる様々な生体データ、また他者とのインタラクションなどで得られる情報もAIで解析することで、思い通りの操作が実現する。これにより身体に制約のある人も能力を拡張し、様々な社会活動に参画できる。

情報元

JSTムーンショット型研究開発事業 目標1 研究開発プロジェクト
https://www.jst.go.jp/moonshot/program/goal1/12_kanai.html

株式会社国際電気通信基礎技術研究所
https://www.atr.jp/index.html

経験と技能の共有がつなぐ共創社会

  • サイバネティック・アバター(CA)
  • 経験共有
  • 技能共有
  • 身体拡張
  • 身体的共創

未来の社会では、サイバネティック・アバター(CA)を通じて、人々が自身の能力を最大限に発揮し、多様な技能や経験を共有できるようになる。自分や他の人の身体的な技能や経験を互いに活用できる社会基盤を構築することで、身体に制約のある人も含め、誰もが自在な挑戦を行える社会の実現を目指している。

情報元

JSTムーンショット型研究開発事業 目標1 研究開発プロジェクト
https://www.jst.go.jp/moonshot/program/goal1/13_minamizawa.html

Project Cybernetic being
https://cybernetic-being.org/

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 Embodied Media Project
https://embodiedmedia.org/

2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現

  • AI
  • ロボット
  • 自己発展学習

少子高齢化社会に向け、危険現場や人手不足の現場での作業、先端科学や宇宙等のフロンティア開発、日常生活の支援など様々な場面でロボットが必要とされるだろう。AIとロボットは共進化し、自ら学習・成長できる能力を身に付けねばならない。危険な環境で活動するものから、人と共に成長するものまで、多様なAIロボットの開発を目指す。

情報元

JSTムーンショット型研究開発事業 目標3
https://www.jst.go.jp/moonshot/program/goal3/

ヒト全脳シミュレーションとヒト全脳解析がもたらす汎用人工知能 ~ヒト脳のデジタルコピーを創る未来~

  • 富岳
  • ヒト全脳シミュレーション
  • ヒト全脳解析

幅広い課題に柔軟に対応できる汎用人工知能の開発に向けて、人間の脳という最も優れた情報処理システムの解析が進められている。スーパーコンピュータ「富岳」を活用し、人間の脳にある860億個もの神経細胞をコンピュータ上で再現しながら、脳の動作メカニズムを解明する「ヒト全脳シミュレーション」。さらに、生成AIや画像解析技術を用いて、脳がどのように情報を理解・判断しているのかを探る「ヒト全脳解析」。この2つの技術によって、人間の脳のような“高度な知性とエネルギー効率の高さ”を兼ね備えた汎用人工知能の開発が可能となる。そして、それはデジタル空間上に脳のデジタルコピーを創る未来へ繋がっていく。

情報元

理化学研究所 計算科学研究センター
https://www.r-ccs.riken.jp/expo2025/

電気通信大学 大学院情報理工学研究科 情報・ネットワーク工学専攻 山﨑研究室
https://numericalbrain.org/

考えただけでロボットを操作できるBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)

  • ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)
  • 機能再建
  • ロボット
  • アバター

人工知能で脳信号を読み取り、考えただけで機械を操作できるBMI(ブレイン・マシン・インターフェース)は、身体機能に制限がある人の運動やコミュニケーションを可能にする。失った機能を回復する医療技術として活用するだけでなく、将来誰もが考えただけでロボットやアバターを操作できる技術にもなり、人々の活動領域を拡張する。

情報元

大阪大学大学院医学系研究科 脳機能診断再建学共同研究講座
https://www.med.osaka-u.ac.jp/pub/ndr/

株式会社JiMED
https://www.jimed.jp/#about_jimed

「こころ」を感じさせるガーディアンロボット

  • ロボットの主体性
  • 人の意図推定
  • 気の利いたさりげない支援

人に寄り添い、さりげなく支援する「ガーディアンロボット」を開発する。このロボットは主体性を持ち、目的や意図を持って周囲の情報を収集し、各個人や状況に応じた適切なサポートを提供する。外骨格装着型、自律走行型、対話型など、多様な形態のロボットに対して「こころ」を感じさせることで、ロボットが人間に自然に受け入れられる共生社会を目指す。

情報元

理化学研究所 情報統合本部 ガーディアンロボットプロジェクト
https://grp.riken.jp/

人と機械との融合で実現する「人間拡張工学」

  • 人間拡張工学
  • 体の自在化
  • 人機一体

人間と機械・AIが「人機一体」となることで、人の能力を拡張する「人間拡張工学」の研究開発を進める。機械に作業を任せる「自動化」ではなく、人がやりたいことを心のままにできる「自在化」を目指し、装着型の腕型ロボットや指先顕微鏡など、身体機能を拡張する多様な技術を生み出している。

情報元

東京大学 先端科学技術研究センター 身体情報学分野 稲見・門内研究室
https://star.rcast.u-tokyo.ac.jp/

革新的な人工知能技術の開発・応用・社会貢献

  • 機械学習
  • 深層学習
  • AI倫理

深層学習の原理解明や汎用的な機械学習の基盤技術の構築を進めているとともに、我が国が強みを持つ分野の科学研究の加速や医療、教育、防災などの分野においての我が国の社会的課題の解決のための人工知能等の基盤技術の研究開発を行っている。人工知能技術の普及に伴って生じる倫理的・法的・社会的課題に関する研究などを実施している。

情報元

理化学研究所 革新知能統合研究センター (RIKEN AIP)
https://aip.riken.jp/

iPS細胞を用いた心筋再生治療の開発

  • iPS細胞
  • 心筋細胞シート
  • 再生医療

iPS細胞から創り出した心筋細胞シートを用いた心筋再生治療の開発は2008年から始まり、幾多の研究成果による科学的根拠をもとに、2020年より大阪大学を中心に多施設で医師主導治験が開始された。8例の治療が終了し、全例順調に経過している。阪大発ベンチャーである、クオリプス㈱に技術移転が終了し、世界初iPS細胞由来心筋再生治療製品の実用化が期待される。

情報元

大阪大学大学院医学系研究科(保健学専攻)
未来医療学寄附講座

(阪大発ベンチャー)
クオリプス株式会社
https://cuorips.co.jp/

iPS細胞による角膜の再生治療と眼球の再現

  • 再生医療
  • iPS細胞
  • 角膜再生
  • オルガノイド
  • 眼球再生

iPS細胞から作製した角膜上皮細胞シートの移植に世界で初めて成功し、すでに患者への臨床応用を実現している。さらにiPS細胞から眼球を構成する様々な細胞を規則正しく配置した層構造の作製にも成功した。この技術は将来的には眼球の再現にもつながり、新たな目の治療法の確立が期待されている。

情報元

大阪大学大学院医学系研究科・医学部 脳神経感覚器外科学 眼科学

https://www.med.osaka-u.ac.jp/introduction/research/neural/ophthalmology

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/story/2020/specialite_001_2

再生初期から強固な骨を誘導できる夢の骨医療デバイス

  • 異方性
  • 生体材料学
  • 3Dプリンタ
  • 夢の骨医療デバイス

骨などの生体組織の「方向によって特性が異なる性質」(異方性)の仕組みを原子レベルで解明する研究を進め、その知見を材料開発に応用。金属3Dプリンタで形状や原子配列を制御することで、個人ごとや部位ごとにフィットした再生初期から強固で健康な骨を作り出す世界初・日本発の骨医療デバイスの開発に成功した。医療現場での実用化を実現し、患者さんの早期の社会復帰を可能にしている。

情報元

大阪大学大学院工学研究科マテリアル生産科学専攻 中野貴由研究室

http://www.mat.eng.osaka-u.ac.jp/msp6/nakano/research/

https://www.eng.osaka-u.ac.jp/prospective/introduction-research/869/

人工3次元器官の実用化を目指すオルガノイド研究

  • 再生医療
  • 幹細胞
  • オルガノイド

発生生物学の知見と幹細胞の培養技術を融合し、オルガノイドと呼ばれる人工3次元器官の作製および利用研究を推進している。ヒトES細胞培養技術を発展させ、大脳皮質や眼杯などの胎児組織構造の3次元自己組織化に成功。基礎研究から実用化までの体系的な研究体制を構築し、社会実装の早期実現を目指す。

情報元

理化学研究所 生命機能科学研究センター(RIKEN BDR)
https://www.bdr.riken.jp/ja/index.html

休眠現象の解明と制御を目指すQMIN研究

  • 休眠現象
  • 代謝制御
  • 人工冬眠

哺乳類が持つ自然な省エネ機構である休眠現象は、冬眠や日内休眠など期間の異なる状態があり、活動状態だと致命的な低代謝でも生存できる特徴を持つ。この現象の原理解明を目指し、体温制御や外部環境への応答、全身の代謝制御など多角的な研究を進め、医療分野などでの応用実現に向けた研究開発を進める。

情報元

理化学研究所 生命機能科学研究センター(RIKEN BDR)
https://www.bdr.riken.jp/ja/index.html

新型コロナ重症化をもたらす自然免疫細胞の役割の解明

  • COVID-19
  • シングルセル解析
  • ヒトゲノム解析
  • バイオインフォマティクス
  • 遺伝統計学

新型コロナウイルス感染症の重症化メカニズムを解明するため、患者・健常者の血液免疫細胞を対象に一細胞解像度のシングルセル解析およびヒトゲノム情報と統合する遺伝統計解析を実施した結果、自然免疫を担う特定の免疫細胞群に機能低下が見られた。さらに、個人の遺伝情報の個人差が自然免疫細胞を介した重症化メカニズムの個人差に関わる可能性が示唆された。今後はヒトゲノム情報に基づく重症化予測や新たな治療法開発への応用が期待される。

情報元

大阪大学大学院医学系研究科遺伝統計学
https://www.med.osaka-u.ac.jp/activities/results/2023year/okada2023-4-25

東京大学大学院医学系研究科遺伝情報学
https://genome.m.u-tokyo.ac.jp/index.html

理化学研究所生命医科学研究センター システム遺伝学チーム

遺伝子改変モデルと空間オミックス解析による免疫応答解明と治療法開発

  • 免疫応答
  • 空間オミックス解析
  • レグネース

免疫は、ウイルスや細菌などの有害物質から体を守る仕組みで、その中心にあるのが「免疫応答」である。私たちは、遺伝子改変マウスモデルや空間オミックス解析を活用し、免疫に関わる遺伝子やタンパク質の働きを詳しく調べている。特に、RNA分解酵素「レグネース」に注目し、自己免疫疾患の新しい治療法の開発を目指している。この研究は、免疫の理解を深め、未来の医療に大きく貢献する可能性がある。

情報元

大阪大学 免疫学フロンティア研究センター(IFReC)自然免疫学/大阪大学微生物研究所 自然免疫学分野(審良研究室)

https://hostdefense.ifrec.osaka-u.ac.jp/research

https://www.biken.osaka-u.ac.jp/laboratories/detail/8

分子1個を捉える新しい計測技術

  • ナノポア
  • 1分子計測
  • 機械学習

ナノサイズの穴「ナノポア」を備えたセンサーを開発し、物質が通り抜ける際の電気信号の変化を捉えることに成功。これによりタンパク質やDNAなどの分子を一つ一つ正確に検出できる。さらにAIを活用した解析技術と組み合わせ、細胞の詳しい分析やウイルスの変異を素早く発見する新しい検査技術の実現を目指す。

情報元

大阪大学産業科学研究所 バイオナノテクノロジー研究分野 谷口研究室

https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/organization/nnc/nnc06.html

https://sdgs.osaka-u.ac.jp/research/3383.html

超広視野かつ高空間分解能で細胞観察を可能にするトランススケールスコープ

  • 大規模細胞イメージング
  • 外れ値の科学
  • シンギュラリティ生物学
  • スマートセル

従来の顕微鏡の数百倍という広い視野を持ちながら高い空間分解能で光学イメージングを可能にする「トランススケールスコープ」。100万個もの細胞を同時に観察でき、その中から0.01%以下しか存在しない極めて稀少な細胞も検出可能となった。この技術は従来看過されてきた希少細胞の発見やそれが引き起こす生命現象の理解に道を拓き、基礎生物学のみならずがん研究から再生医療、創薬、有用物質生産まで幅広い分野での活用が期待される。

情報元

大阪大学産業科学研究所 生体分子機能科学研究分野 永井研究室

https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/bse/

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2021/20210819_1

大阪大学先導的学際研究機構超次元ライフイメージング研究部門

老化を遅らせるメカニズムの解明

  • 老化制御
  • オートファジー
  • ルビコン

細胞が自己成分を分解するオートファジーにブレーキをかける因子「Rubicon」が、加齢によって増えることを発見。動物実験でRubiconの働きを抑制すると、歳をとってもオートファジー活性が下がらず、寿命が伸びてパーキンソン病などの加齢性疾患が多数抑制された。個体老化だけでは無く細胞の老化も遅くなった。オートファジーの活性化による健康寿命の延伸が期待される。

情報元

大阪大学大学院医学系研究科ビヨンドセルリボーン学寄附講座(吉森研究室) 

https://www.fbs.osaka-u.ac.jp/ja/research_results/papers/detail/163

https://www.fbs.osaka-u.ac.jp/ja/research_results/papers/detail/1039

https://yoshimori-lab.com/

パーソナルデータの利活用による未来健康社会

  • Society 5.0
  • パーソナルデータ
  • 健康×IoT

データ駆動型社会に革新を起こす試みとして、データ活用の透明性を担保した上で、本人同意のもと、パーソナルデータを第三者提供できるデータ流通の仕組みの実現を目指している。パーソナルデータの流通は、様々なソルーションを生み出す期待があり、本事業においてもパーソナルデータを活用したソルーションとして、心と体の健康増進を目指した「ウェルネス」高齢者見守りサービス、QOLの維持・向上を目指した「ライフスタイル」子育て支援サービス、楽しみと学びを実現する「エデュテインメント」として学生の生活・就学支援サービスの研究開発を進めている。

情報元

(文部科学省 Society 5.0 実現化研究拠点支援事業)
大阪大学 ライフデザイン・イノベーション研究拠点/大阪大学データビリティフロンティア機構

https://www.ildi.ids.osaka-u.ac.jp/about/overview/

https://www.ildi.ids.osaka-u.ac.jp/1st/overview/research-projects/p06/index.html

自然界の省エネ技術を解き明かす量子コンピュータ

  • 量子コンピュータ
  • 人工光合成
  • 窒素固定
  • 温暖化対策

植物が太陽光を使って二酸化炭素と水から酸素と炭水化物を作る光合成や、豆科植物に寄生する根粒菌が空気中の窒素からアンモニアを合成する窒素固定など、自然界には省エネルギーで効率的な仕組みが存在する。このような酵素反応には数十以上の多くの電子が量子的に複雑に絡んでいるが、量子コンピュータならこれを正確に再現することが可能だ。自然界の光合成や窒素固定の仕組みを量子コンピュータで再現して実現すれば、温暖化やエネルギー問題の解決につながる。

情報元

JSTムーンショット型研究開発事業 目標6

大阪大学 量子情報・量子生命研究センター

https://q-portal.riken.jp/future-of-quantum/

CO₂を資源に変える化学・生物システム

  • CO₂の資源化
  • カーボンニュートラル
  • 光合成と人工光合成

環境中の二酸化炭素(CO₂)は多様な有用物質の原料とみなすことができる。私達はこのように考え、CO₂を有用物質へと変える化学・生物システムの開発に取り組んでいる。光合成には備わっているこの素晴らしい仕組みを真似る、環境と調和したCO₂利用技術の開発に挑戦している。

情報元

大阪大学大学院基礎工学研究科附属太陽エネルギー化学研究センター 中西研究室
https://rcsec.osaka-u.ac.jp/nakanishilab

光触媒樹脂による人工光合成

  • 人工光合成
  • エネルギーキャリア
  • 光触媒

人工光合成の新技術として、半導体特性を示すレゾルシノール-ホルムアルデヒド(RF)光触媒樹脂を開発。この樹脂は太陽光照射下、水と酸素から新エネルギーキャリアである過酸化水素水を効率的に生成し、太陽エネルギー変換効率0.5%以上と、天然光合成の約5倍の性能を維持したまま再利用できる。従来は困難だった過酸化水素水からの水素生成も実現。

情報元

大阪大学大学院基礎工学研究科附属太陽エネルギー化学研究センター 平井研究室

http://www.cheng.es.osaka-u.ac.jp/hirailab/home.html

https://resou.osaka-u.ac.jp/ja/research/2019/20190702_1

レーザー応用技術によるフュージョンエネルギー

  • レーザー
  • 核融合
  • フュージョンエネルギー
  • 脱炭素

原子核同士の融合反応で膨大なエネルギーを生成する核融合は、海水中にも含まれる物質を燃料とする無尽蔵のエネルギー源として期待される。高レベル放射性廃棄物を排出せず、プラズマ状態の維持が途切れると反応が停止する固有の安全性を持つ。実用化に向け、高出力パルスレーザーによる超高温・超高圧環境の生成が進められている。

情報元

(大阪大学発スタートアップ)
株式会社 EX-Fusion
https://ex-fusion.com/technology

フュージョンエネルギー実用化に向けたプラントエンジニアリングソリューション

  • 核融合
  • フュージョンエネルギー
  • 脱炭素エネルギー
  • ディープテック

核融合反応に必要なプラズマ加熱用のジャイロトロンシステムの開発をはじめ、エネルギー取り出しのための熱サイクルシステムや燃料循環システムの開発および統合試験を行うUNITYプロジェクトを進めている。また2030年代の発電実証を目指す発電実証プロジェクト「FAST」のプロジェクトリーダーを務め、フュージョンエネルギーの実用化に向けてプラントエンジニアリング技術の確立を目指す。

情報元

(京都大学発スタートアップ)
京都フュージョニアリング株式会社
https://kyotofusioneering.com/

高循環型資源利用に資する多機能性自発光植物の開発

  • バイオテクノロジー
  • 生物発光タンパク質
  • 脱炭素エネルギー

発光キノコや発光バクテリアが有する発光システムを改変してゲノムに組み込むことで自発光植物の作製に成功した青から赤まで様々な発光色を実現している。より明るく光り、よりCO₂を吸収し、さらには有用資源を生産する多機能発光植物を開発することで、持続可能な高循環型資源利用社会への貢献を目指している。

情報元

大阪大学産業科学研究所 生体分子機能科学研究分野 永井研究室

https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/bse/index.html

https://www.sanken.osaka-u.ac.jp/labs/bse/pdf/Pamphlet_lep.pdf

微小エネルギーも活用できるエネルギーハーベスティング

  • エネルギーハーベスティング
  • 脱炭素エネルギー
  • 昇圧回路

光や振動、熱、電磁波など、私たちの身の回りに存在する微小なエネルギーを集めて電気に変換し、昇圧回路で高い電圧まで引き上げることに成功。これまで未利用であった微小なエネルギーを活用することで、ウェアラブル端末やIoTセンサーへの持続的な電力供給が可能となり、電池交換の手間や環境負荷を大きく減らすことが期待される。

情報元

大阪大学 大学院工学研究科 電気電子情報通信工学専攻 廣瀬研究室

http://ssc.eei.eng.osaka-u.ac.jp/research/ehsystems

https://sangyobio.jpn.org/?p=3026