役割
パビリオンの出口において未来と現在の接続点を可視化し、ロボット・アンドロイドとの共生社会がすでに現実に向かって動きはじめていることを伝えると同時に、来場者へ最後に「ありがとう」と伝える役割を担う。
サイズ
W480 × D540 × H1200 mm
重さ
約44kg
仕様
- ムーンショット型研究開発事業*目標1における研究開発プロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」で研究開発した移動型CA(サイバネティック・アバター)「Teleco(テレコ)」をベースに開発
- 60箇所が可動(移動用車輪を除く)
-顔の皮膚:15個のモーターで22箇所を駆動
-眼球:3自由度(左右の動きは独立、上下は同期)
-首より下:35自由度 - 電気モーター
- スキン素材:シリコン
- 頭部:3Dプリント品の上に漆塗り。三角形を基本にしたパラメトリックデザインを用い、髪の毛のように見える立体的な造形。同じパターンを帯にも使用
* ムーンショット型研究開発事業
超高齢化社会や地球温暖化問題など重要な社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的な研究開発を推進する事業で、ムーンショット目標1は科学技術振興機構(JST)が担当。石黒浩は目標1のプロジェクトマネージャーの一人として、プロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」を推進。そのプロジェクトにおいて、ロボットやCGを含めた多様なアバターの様態を活用した、サイバネティック・アバター(CA)基盤と CA 生活の実現を目指し、人の身体的能力、認知能力および知覚能力を拡張する研究開発を推進。
機能詳細
(1)可動部が多い
移動用車輪を除き、全身の60箇所が可動。頭部は首を含めて28箇所が動き、笑顔などの表情も豊かに表現できる。
(2)駆動音が極めて小さい
動作中の機械音を最小限に抑えることで、人間らしい自然な存在感を実現。
(3)インターネットを介した遠隔操作
眼球に内蔵された広角カメラと耳のマイクにより、操作者はYuiの視点・聴覚を通して、遠隔地からまるでその場に自分自身が存在しているかのように操作できる。
(4)実際の人間の動きを再現する自動モード
自動モードでの表情やジェスチャーは、実在の人の動きを記録し再現することで、自然な振る舞いを可能にしている。
(5)伝統技術を取り入れたジェンダーレスなデザイン
衣装には加賀友禅、頭部と帯には輪島塗の技法を使用。やや女性的な着物と男性用袴を組み合わせた、ジェンダーレスなスタイルとなっている。